美容師になった以上、スタイリストになることを目標として日々練習を積んで頑張るというのが通常の流れですが、なかなかスタイリストの昇格試験に合格しなかったり、途中で諦めてしまったり、アシスタントの仕事が大好きな人や、中にはスタイリストになるのが怖いという人もいるのではないでしょうか?
実際にそういった相談をしてきた後輩も過去にいましたし、キャリアは長いのにスタイリストになろうとしない美容師も見てきました。
もし、同じような悩みを持つ人がいれば、僕が感じたことや、見解を参考にしてみてください。
美容師は必ずスタイリストを目指さなければいけないのか?
僕の見解の結論を先にいうと、答えは「NO」です。
スタイリストの昇格試験になかなか合格せず、心が完全に折れてしまった場合は、無理して頑張ってスタイリストになる必要はないと思います。
アシスタントをしていて、アシスタントの仕事が大好きで仕事に誇りをもっている人もいれば、スタイリストに伴う責任を負いたくない。という人もいます。
また髪を切ることが怖い、人の髪を切る自信を持てない人もいるかと思います。
数年前から「カラー専門店」という形態で出店しているケースも増えてきていますが、この場合も「カラーリスト」というスタイリストにはならない選択をした方々が多く在籍しています(参照文献キレイビズメディア)。
スタイリストにならなくても仕事は続けられるのか?
お店によっては、スタイリストが飽和状態の店もあり、技術レベル的にはスタイリストになれる実力があるのにお店の都合によってアシスタントのままポジションを上げない店というのが存在します。
仮にそういった店に転職したとして、「自分はスタイリストになる意志がない」ということを伝えたとします。
つまり、スタイリストになる意志がなくとも美容師は続けることはできます。
既にスタイリストになることを諦めた場合、その意向を店側に伝えたり、転職の際に意志を伝えれば働き口の需要は返って多いと思います。
ある程度の覚悟は必要
スタイリストにならない選択をした際に、覚悟しなければならないことがあります。
それは、「後輩に抜かれていく」という事です。美容師は実力主義で売り上げを上げれる人間が上に立つ業種です。
それを良しとしなければ成立してこないので、そこらへんも考えて決断する必要があります。
それと、独立という形も当然できません(カラー専門店という形では独立は可能)。
アシスタントでも給与の交渉は必ずしよう
アシスタントのままでは、給与が上がらず、生活が安定しないのでは…。と不安に思いますよね?
実際に、アシスタントとスタイリストを比べると、スタイリストの方が給与は高いわけですが、安月給のままアシスタントを続ける必要性はないと思います。
しっかりと給与の交渉をする事で、その不安は解決します。
この交渉は必ず行うべきで、都合の良い駒として扱われた場合は転職も視野に入れるべきだと思います。
繰り返しになりますが、スタイリストになる意志がないアシスタントは希少です。
そういった人材を求めているお店は必ずあります!
最後に
僕が後輩から、こういった相談を初めて受けた時は、正直かなりビックリしました。「いち早くスタイリストに昇格し、カットをしたい!と誰しもが思っている」と思っていたため、そんな考えもあるのか…面白い!と感じました。
その後、何人かそういった「アシスタントが好き」な美容師を見た事がありますが、みんな楽しそうに仕事をしていました。
実際、アシスタント不足の美容院ばかりですしね!
美容師の目標はスタイリストだけではないので、「スタイリストになりたくない=美容師を辞める」となるのは、非常にもったいないと思います。
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