美容学生の時の就職活動や初めての転職の時は、希望のお店にちゃんと就職することが出来るか?と不安に思う気持ちが強くあると思います。
緊張もすると思いますし、何を話せばいいのか?また、何を聞かれるのか?というのも気になるポイントですよね?
僕は、独立するまでに7回の転職経験があり、面接する立場になったこともあります。
その経験から「美容師の就職」はとっても簡単だと言えます。
というのも、希望の店にすんなり採用され、不採用にされたことがないからです。
そして、「組織の大きい大手の美容院」や「人気の有名店」以外のほとんどの美容院は「面接」のみで採用を決めます。
当日に「履歴書持参」で「面接」というのが採用試験にあたります。
美容師の面接は普通とは違う
就職での面接は、会議室などに、大勢の人間が集まり、面接官と応募者に分かれて行われる「集団面接」が普通だと思います(個別の場合もあるとは思いますが)。ドラマなどでよく見る光景がまさにそれですね!
しかし、美容師が就職の際に行われる「面接」は、一般企業のそれとは全く異なり、そのお店の待合や近くのカフェなどで行われるのが一般的なんですよ。
僕の経験ではファミレスで面接をしてもらったこともある程なので、全然「面接」っぽくないですよね。しかも、この面接で話す内容としては、オーナーなどとの雑談がメインで、けっこうどうでもいいような話ばかりしていることがほとんどです。
面接時の話し方
一般企業の面接のように「かしこまった話し方」をする必要は全くないです。
・「御社は・・・で・・・に力を入れており、それが・・・なので、とても魅力がありました!」
という、面接でありがちな受け答えは1度もしたことがないです。
同じ内容を聞かれたとしても「なんでウチに入りたいと思ったの?」という感じで、堅さがない話し方ですね!
これに対して「御社を志望した理由は・・・。」なんて答えたら、堅苦しい人というイメージを与えてしまうだけで、丁寧だけど、逆に悪印象を残してしまいそうじゃないですか?
一般的な格式ばった面接のイメージを取り払ってしまって大丈夫なので、「面接の練習」なんてことをしても時間と労力の無駄ですよ。
どんな質問をされるか?
これには正確な答えがないのですが、基本的には雑談です。
新卒の場合は「なんで美容師になろうと思ったの?」が鉄板だと思いますが、この質問に答えられない美容学生はいないと信じています。
他にも、よくある質問としては、このような感じです。
・「ここでどんな仕事がしたいか?」
・「得意な技術はなにか?」
・「前職をなぜ辞めたのか?(辞めたいのか?)」
美容師に関する質問は、このくらいしかないと思います。そして、答えにくい質問は1つもないのではないでしょうか?
僕は、オーナーと一緒に面接する側の経験もありますが、これ以上聞きたいことがないんですよね。これだけ聞ければ十分というか、ここに熱量を感じれることが出きれば、ほぼ採用決定です。
その他の質問としては、このような感じです。
・「彼氏(彼女)はいるか?」
・「休日はなにをしているのか?」
・「実家暮らしか一人暮らしか?」
・「料理はするか?」
と書きだけばキリがないほどですが、すべて「雑談」であり、こちらにかける時間の方が長いです。
なぜ、このような雑談をするのか?
美容師は、職人的な技術職ですが、接客業でもあります。
そのための雑談であり、雑談により「どんな人なのか?」を判断しているのです。
ですので、この雑談の内容に意味はありません。よほど突飛な返しをしない限りは、全て受け入れられます。
仮に、ちょっと変わった返答をした場合でも、「個性」があって面白い!となる場合も多々あるのくらいなので、全然アリです。キャラが濃いというのは才能です。
個性を最大限に活かすためには、エピソードが非常に有効です。
「普通より意外性が面白い「ネタ」になる!美容師になる理由は「物語」」を参考にあなたのストーリーを考えていくことで、美容師人生で話題に困ることはなくなります。
このように、美容師は技術力以上に「人柄」が大事な仕事なんです。
といっても、女性が不利になるわけではなく、あくまでも前向きな質問です。
経営者はスタッフの人数やお店全体のことを把握しなければいけないので、そういった計算は絶対に必要になってくるんです。
女性スタッフの場合は、遅かれ早かれ結婚・出産により、一時的であったとしてもお店を離れる。ということを理解した上で、採用していますので、ご安心ください。
面接時の服装
面接と言えば「スーツ」というイメージがあると思いますが、服装についても美容師の場合は特殊です。
かしこまってスーツを着る必要もなく、仕事をする時の服装で全く問題はありません。つまり、普段着です。スーツを着て行ってしまうと逆に困惑されてしまうと思います。
気をつける点としては「清潔感」があれば印象が良いので、クタクタの格好よりも、形の崩れていない服であれば十分です。気合を入れて新品の服を用意する必要もありません。
美容師を目指しているのであれば、服装にも「あなたなりのこだわり」があると思うので、自分のお気に入りの服を着ていけばOKです。
逆に、自分のセンスとあまりに異なるお店の雰囲気であれば、そもそも「あなたが働きたい場所ではない」と感じるはずなので、根本的にお店の選び方が間違っているという事です。
大手や有名は美容院は3次審査まである場合がある
組織が大きくなればなるほど、求人に応募する人数が多くなるのが必然ですので、一人一人に対し、ゆっくり話をすることが難しくなります。
そういった場合のお店では3次審査まであります。
・技術審査
・面接
という流れです。技術審査がなく、2次で終わるケースもありますが、最大でも3次です。
僕も7回の転職のうち1度だけ、この3次審査までを経験したことがありますが、「書類審査」に関しては、なにが基準になっていたのかサッパリ分かりません。
とりあえず通過できたので良かったのですが、基準は未だに不明です。入社後に聞いても教えてくれませんでした。
「技術審査」に関しては、中途採用での公募だったため、技術力がその店のレベルに対応しているか?を見ます。
テーマを出され、それに沿った作品をその場で造るという流れでだったので、実践を意識しての施述です。
当たり前ですが、制限時間があり、タイマーでしっかりと測ります。
そして、作品のコンセプト・技術面の説明・髪型のポイントなどを発表するのですが、ここでもタイマーは登場します。時間内にしっかりアピールをした上で、実際に説明通りのカットラインに切れているか?などの審査を受けます。
これに合格すると、後日「面接」という感じなんですが、この場合でも面接に関しては、他と変わらず、雑談がメインの内容でした。
最後に
これが、僕の7回の転職によって得られた「美容師の就職」の全てです。とっても簡単でしょ?
転職の度に、もちろん緊張はしますが、自分を取り繕う必要はなく、普段通りで「ありのままの姿」を見せればいいと思います。無理に取り繕っても後々しんどくなるだけなので・・・。
一般企業の場合、会社の業種は決まっていても、どこに配属されるかのよって、業務が異なるわけですが、美容師という仕事を選んだ時点で、どこに就職したとしても美容師というピンポイントの仕事しかありません。
だからこそ、面接においては「人柄(人間力)」を重視しているんです。
・自分の個性を発揮させるためにどんな話をすれば効果的なのか?
などを考えておけば、会話に詰まることはないと思いますし、もし詰まってしまっても焦る必要は全くありません。その場合、年齢的に若ければ「笑って誤魔化す」が案外効果的です。
やはり「笑顔」は人を幸せにします。
かしこまる必要もなく、「ありのまま」がキーワードです。
アドバイスが欲しい!と言われれば、「楽しむ事」ですね!
楽しく談笑していれば、終わり際に「いつから来れる?」と聞かれるはずです!
あれ?受かったの?!という感じですが、「いつから来れる?」は採用ということですよね!
このように、合否がその場ですぐに出る。というのも美容師っぽいと思いませんか?
面接の前に、自分に合う美容院の探し方がわからない・・・。どうやったら見つけることができるの?と思っている方は「美容学生になったらベンチマークを始めよう!」に沿って行動をすることで理想的な美容院を見つけることができるはずです。
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