美容院に訪れる多くのお客さんは、くせ毛の悩みを抱えています。
それもそのはずで、日本人の7割~8割の人は「くせ毛」だと言われているんです。
しかし、ほとんどの人は「くせ毛」という事だけに着目しているんですよね。
自分は「どんなくせがあるのか?」までは気にしていない。
くせ毛には4種類のタイプがあり、それぞれに合った髪型や「くせ」との付き合い方というものがあります。
それを知らずに「くせ毛」という大きな括りで対処しようとしてしまうから解決の糸口が見つからず悩みが解消できないでいるんです。
くせ毛をコンプレックスに感じている人でも、自分のくせの種類を知り「くせの活かし方」があることを知ればメリットに感じることができるかもしれません。
- あなたがどの「くせ毛の種類」なのか?
- 自分のくせ毛との上手な付き合い方はどんなものがあるのか?
ということを知ることから始めましょう。
直毛とくせ毛の形状の違い
本題に入る前に、そもそも直毛とくせ毛でなにが違うのか?から見ていきましょう。
単に「まっすぐな髪」と「うねりがある髪」ということではなく、髪自体の「形状」が違うんです。
髪の断面図を想像したときに一般的に思い浮かぶのが「円形」ではないでしょうか?
この「ゆがみ」が一定であれば、髪がうねることはなく「猫っ毛だけど直毛」というように「やわらかく、しなやかな髪」になるんです。
外人の髪が「やわらかく、しなやかで、透明感のある髪」に見えるのは、外人の髪は「楕円形」だからなんですよね。
- 日本人→円形
- 外人→楕円形
外人にも色々いるのですが・・・ここでは「金髪の白人」をイメージしています。
日本人が「外人風カラー」などとして憧れを抱く外人のイメージです。
外人の場合は、髪の形状が楕円形だけれども「一定のゆがみ」なので直毛なんですよね。
日本人のくせ毛の場合は「基本は円形」だけれど、所々で「楕円形」になる。
これが原因で「ゆがみ」が作られ、「うねり」が出てくるんです。
所々が楕円形になる理由として、「毛根から頭皮表面」までの「毛の道」が真っ直ぐではなく、曲がっていることから「一定」ではなく「変則的」な髪の形状になります。
くせ毛の種類は4種類
直毛とくせ毛の違いがわかったところで、いよいよ本題である「くせ毛の種類」の話に入りましょう。
「くせ毛」といっても、くせの出方は人それぞれで「同じ動き」をするわけではありません。
くせの動き方(出方)で種類を分類できるので、まずは「自分のくせ毛はどの種類なのか?」を把握しましょう。
くせ毛の種類は4つ
- 波状毛(はじょうもう)
- 捻転毛(ねんてんもう)
- 縮毛、ちぢれ毛(しゅくもう)
- 連珠毛(れんじゅもう)
名前だけ見ても、どんな動きのくせ毛なのかピンとこないと思うので、もう少し詳しく解説します。
波状毛(はじょうもう)
S字に「うねる」形状のくせ毛で、日本人に最も多いくせ毛のタイプです。
S字にうねるといっても、Sの大きさは様々で、大きいS字になる場合もあれば、小さいS字の場合もあります。
根元から動きがではじめるというより、一定の長さまで到達すると「うねり」が出てきたりもします。
トップの毛で考えてみると、「根元付近ではくせがないけれど、耳あたりまで伸びるとくせが出だす」というようなイメージです。
どの長さからくせがではじめるのか?ということも個人差があります。
波状毛は「くせ毛の中では比較的扱いやすい種類」なので、付き合い方を知れば「活かしやすいくせ」と言えます。
捻転毛(ねんてんもう)
毛髪1本1本がコイル状に捻じれている形状のくせ毛のタイプです。
捻れ具合は様々で、少しの捻れであれば直毛にも見えるので、パッと見では判断しにくいかもしれません。
見え方としては、くせ毛というより「髪が痛んでいるから?」と感じることも多いです。
髪を1本だけよく見てみると、キラキラとする感じがあれば捻転毛の可能性大です。
キラキラして見えるのは、細かい捻れによって「光の反射角度が変わる事」が原因なので、円形と楕円形が混ざっていると考えられます。
捻転(ねじれ)が強いほど、くせ毛が強いということなので、強ければ強いほど「まとまりにくい」髪型になります。
その事が原因で、直毛にもかかわらず部分的に捻転毛になってしまう事が多いので、ストレートアイロンを使用する時は、強く握らずに軽く挟むようにしましょう。
縮毛、ちぢれ毛(しゅくもう)
くせ毛の中でも最も強いくせになるのがこのタイプです。
うねりが細かく、強い螺旋状になっているのが特徴で、ものすごい細かくスパイラルパーマをかけた感じになります。
黒人のアフロに近い状態のくせですね。
縮毛は、光の反射や手触りから、ゴワゴワした感じに見えますが、実はかなり繊細な髪質の場合が多いです。
くせが1番強いので、その分、悩みも深いのですが、縮毛は美容師でもなかなか難しいというのが本音です。
連珠毛(れんじゅもう)
数珠が連なったような形状のタイプです。
毛の太さが一定でなく、ボコボコしている形状のくせ毛で、指でつまんで滑らすと感触でデコボコ感がわかります。
デコボコの細い箇所は、脆いため折れやすく、「切れ毛、枝毛」の発生箇所になりやすいです。
かなり珍しいタイプなので、僕は今まで出会った事がありません。
「くせ毛の種類別」上手な付き合い方
上記で紹介したように、一言で「くせ毛」と言っても4種類あり、その中で更に「くせの強さ」は個人差があります。
ですから「くせ毛の種類」「くせの強さ」によって「できる事」と「できない事」があります。
波状毛(はじょうもう)との付き合い方
波状毛は、くせ毛の中でも1番髪型に活かしやすいくせ毛です。
もちろん、「うねりの大きさ」や「うねりだすポイント」によっても変わるのですが、「くせ毛風パーマ」の天然バージョンとして取り入れる事が容易にできます。
S字にうねるという事は、切る場所によって「Cカール、Jカール」へと変える事ができます。
くせの強さにより、どの長さがベストなのかは変わるので美容師と相談する事で扱いやすい髪型を手に入れる事可能性が大きいです。
捻転毛(ねんてんもう)との付き合い方
捻転毛は、くせが弱い場合は「ほぼストレートヘア」なので、くせ毛で悩むというより「パサついて見える、毛先がまとまりにくい」のが悩みというケースが多いです。
その場合は、「ドライヤーでの乾かし方」でかなりカバーできます。
くせが強くなるほど「縮毛」に近づいていくので、縮毛矯正を検討したほうがよいかもしれません。
縮毛、ちぢれ毛(しゅくもう)との付き合い方
縮毛の場合は、ある種の「諦め」に近い感じになってしまうのですが、「結んでやり過ごす」もしくは「縮毛矯正でストレートヘアにする」という選択肢しかありません。
ですが、先に説明したように縮毛の場合「繊細な髪質」なので、やたらと縮毛矯正を繰り返してしまうと「くせ毛の悩み」に「ダメージの悩み」がプラスされてしまいます。
また、悩みが深い分ストレートへの憧れが強くなる傾向が見られるので、「さらさらの真っ直ぐなストレートヘア」にしたいという願望が強いです。
この事が原因となって起こってくる問題が「根元が伸びてきたとき」に出てます。
という状態になるため、根元とのギャップが大きくなり、くっきりと境目ができてしまいます。
こうなると、根元のくせが猛烈に気になってくるので、頻繁に縮毛矯正を繰り返す。
というループにハマりやすいです。
これを回避するためには、根元と中間から毛先をうまく馴染ませる必要があります。
こうすることで、くせとのギャップが少なくなり、気になり度合いがかなり変わります。
しかし、こういった「くせの伸ばし具合を変える」というのは難しい技術なので、縮毛矯正が上手な美容師を見つけなければなりません。
一番やってはいけない事は「言葉」に踊らされる事
くせが一番の悩みだけど、同時にダメージも気なってくるのが「縮毛矯正」です。
そんな時に誘惑してくる言葉が「髪質改善トリートメント」や「酸熱トリートメント」といった、「トリートメントで髪をまっすぐにできる系」のメニューではありませんか?
こういった「言葉」を鵜呑みにしてしまうと、今よりも状況は悪化してしまうリスクがあるので注意が必要です!
連珠毛(れんじゅもう)との付き合い方
連珠毛との付き合い方は、すみません。
出会ったことがないため、わかりません・・・。
【くせ毛の種類は4種類】それぞれに合わせた付き合い方のまとめ
くせ毛で悩んでいる多くの人は、自分のくせ毛がどの種類なのかを知りません。
そのため、対処法がわからず「悩みが解決しない」状況に陥ってしまっています。
美容師もお客さんに対して「あなたのくせ毛は◯◯だから・・・」といった詳しい説明をしないことがほとんどなので、知らなくても当然とも言えるのですが。
美容師任せにしていては、解決できるものも出来なくなってしまいます。
今回紹介した4つのくせ毛の種類の「どれか」であることは間違いないのですが、「どれか1つに当てはまる」とは言えません。
というのも、2種類のくせ毛のタイプが混合しているケースがあるからです。
しかし、そこまで自分で把握するのは難しいので「美容師選び」がとても重要になってきます。
なので「上手な付き合い方」まで解説したんです。
これを参考にして、担当の美容師と相談すると、解決の糸口が見つかると思います!
「髪が膨らむ、広がる」を解消するために「髪をたくさんすく」という発想になりやすいですが、髪のすき過ぎは、間違ったやり方をしてしまうと逆効果になってしまいます。
「髪をすく」に関しては「【図解】髪をすくとは?毛の量を減らす「だけ」では扱いづらい髪になる」で詳しく解説してありますので、合わせて読んでみるのがおすすめです。
コメント